Results of subtotal parathyroidectomy for renal osteodystrophy

今回, 経験した7例の腎性骨症症例はビタミンDなどの薬物療法には全く反応しなかったが, 副甲状腺亜全剔術はこれらの患者に対して, 臨床的な改善をもたらした. しかも, これらの患者の1人は副甲状腺機能亢進症というより, むしろ石灰化過程に乏しく, 手術が有効でないといわれている骨軟化症による骨病変を呈していた. その他, 2, 3の例で, 残存させた副甲状腺からの再発が認められた.これらの臨床経験より, われわれは亜全剔術の適応は骨X線写真, 生検骨の組織像および臨床経過をもとに決めることができると考えている.また, 術式であるが, 副甲状腺組織が前腕内に自家移植されるなら, 全剔術が有用であると思われる.