Standardization of antiphospholipid antibodies ELISA

抗リン脂質抗体症候群(APS)は,血液中に抗リン 脂質抗体が出現し,動脈および静脈の血栓塞栓症(脳 梗塞,肺梗塞,深部静脈血栓症など),不育症や習 慣流産などの妊娠合併症を引き起こす自己免疫疾患 である.APSの診断は「臨床所見」と「検査所見」の 双方からなされ,2006年に改訂された抗リン脂質抗 体症候群分類基準案(“Sapporo Criteria” Sydney改訂 版) (表 1)に記載されている「検査所見」としては,1 国際血栓止血学会の診断ガイドラインに基づいた方 法でループスアンチコアグラント(LA)が陽性,2 IgG型または IgM型の抗カルジオリピン抗体(aCL) が陽性:健常人の 99パーセンタイル以上または 40 単位以上,3 IgG型または IgM型の抗 β2-グリコプ ELISAによる抗リン脂質抗体価測定の標準 化に向けて 本木由香里,野島順三,吉田美香,關谷暁子,原和冴, 森下英理子,家子正裕