Detection of Cell Adhesion Behaviors by Using a Quartz Crystal Microbalance.

マイクロバランスとして知られている水晶発振子上にファイブロネクチンを固定化し, 周波数の経時変化から牛血管内皮細胞接着挙動を検討した. 細胞を水晶発振子上にのせてから徐々に周波数は低下し, 3~4時間後に周波数は一定となった. 細胞の基板との接着の強さを測る手法として知られているストレスファイバーの観察や, 落射干渉顕微鏡観察を行った結果, 接着の強度は3~4時間後も強くなっていくことがわかり, 周波数変化が細胞の接着強度を反映していることが示唆された. 本方法は細胞の接着の強さを細胞を化学処理する必要がなく簡単に測定でき, また, 血小板のような光学顕微鏡では観察できないような小細胞についても測定できるという特徴がある.