Adult Still's Disease.

成人Still病の3例を報告した(症例1:29歳男性,症例2:37歳男性,症例3:33歳女性)。39℃ 以上の弛張熱,出没を繰り返す淡紅色斑,関節痛,咽頭痛を伴い,抗核抗体,リウマチ因子は陰性だった。3例中2例は白血球増多,正常上限4倍以上のフェリチン高値を認めた。症例2は心嚢水,胸水の貯留を伴っていた。3例とも,皮疹は,そう痒を伴わない示指頭大までの小紅斑で,発熱とともに四肢を中心に出没を繰り返した。組織学的に,真皮上層の浮腫,毛細血管拡張,血管周囲性および膠原線維間にリンパ球を中心にわずかに好中球を含む軽度の細胞浸潤を認めた。いずれもステロイド療法が有効であったが,症例1はパルス療法を要した。