ANALYSIS OF HAND MOVEMENT INDUCED BY FUNCTIONAL ELECTRICAL STIMULATION IN TETRAPLEGIC AND HEMIPLEGIC PATIENTS

上位運動ニューロンの障害によって麻痺した上肢の末梢神経に機能的電気刺激(FES)を行い,それによって得られる手の動作を解析した.刺激には幅0.2msecの負性矩形波を用い,周波数は20Hz,振幅が0~-25Vの間で可変できる10チャンネルの刺激装置を試作して用いた.刺激電極としてはtefron-coated stainless steel wireを用い,経皮的埋込み電極とした.刺激による個々の動作として,指の伸展と屈曲,母指の伸展,対立,屈曲などがほぼ分離して得られた.組合せ刺激では,母指対立位での手のopening, grasp, lateral pinchなどの動作が得られた.これらの動作を応用することによりADL上有用な手の機能をFESで再建することが可能であると思われた.