Pyogenic Spondylitis Following Crohn's Disease - A Case Report

狭窄病変を伴う小腸大腸型クローン病(以下 CD)症例に対して IFX 投与後に敗血症および化膿性脊椎 炎をきたした症例を経験したので報告する.症例は 48 歳,男性.主訴は発熱,臍周囲の腹痛,胸背部痛. 昭和 58 年に発症し,平成 22 年 2 月から IFX 治療を開始した.9 回目の IFX 投与施行 3 週間後より主訴 が出現し,入院となる.血液細菌培養検査にて Klebsiella pneumoniae が検出されたため,敗血症と診断, 抗菌薬治療を開始するも炎症が治まらず,回腸の狭窄病変から bacterial translocation を介して敗血症が 遷延していると判断し,回腸切除術を施行した.術後の CT 検査で胸椎に LDA を認め化膿性脊椎炎と診 断し,転院となった.臥床安静と抗菌薬治療にて化膿性脊椎炎は治癒した.狭窄病変を伴う CD 症例に対 して IFX を投与する際,先ずは外科的治療を考慮し,手術しない場合は厳重に経過を観察する必要があ る.