Brittle Fracture Strength and Fracture Toughness Evaluation of Welds. Significance of Welding Mechanics Researches on Fracture Integrity of Welds.
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もの は壊 れ る.し か し,壊 れ に くくす る こ とは可 能 で あ り,構 造技 術者 は,構 造 の使 用状 態 で必 要 と す る機能 を果 た しつつ いか に壊 れな い よ うに す るか に最大 限 の配 慮 を払 ってい る。 鋼 溶接 構造 物 の破壊,特 に,脆 性 破壊 と呼 ばれ る 不安 定 な破壊 はそ の被 害 の大 きさか ら,鋼 材 を構造 用材 料 と して利 用 し始 めて以 来,常 につ いて まわ っ た大 きな問題 で あ った.我 々 は,こ れ まで に規 模 の 大小 はあ るが多 くの破壊 事故 を経験 して きた.不 安定 破壊 は本 来 あ って はな らな い もので,一 度 破壊 が 生 じ る とそ の波及効 果 には大 きい ものが あ る.一 方,こ れ らの破 壊事 例が 生 じる と,当 然 その原 因 に つ い て調 査研 究 が行 われ,学 問発 展 の駆 動 力 とな る とともに,現 在 の工 業技術 の発展 に果 た した役 割 も 大 きい.破 壊 が もた ら した い くつか の常識 の例 を挙 げ る と, ◇現場 溶 接 の制 限,◇ 溶接 の重 な りの禁止,◇ 溶 接入 熱制 限,特 に高強 度鋼,◇ 塑性 加工 部 へ の溶 接 の 配 慮,◇ トレ パ ニ ン グ の 検 査 の 廃 止,◇ PWHTの 熱 管 理強 化, な どがあ り,そ れ らは現 在 の管理 技術 に反 映 され て いる.し かし,他 の技術の発展とともにこれらの常 識 も変化するものであり,こ の変化を掴み実施工へ 反映することが工学的研究の役割でもある. 破壊防止のためには,そ の三要素技術,す なわち 構造設計,材 料選定,溶 接施工のそれぞれに,あ る いは総合的な配慮が必要である.例 えば, 材料選定;破 壊靭性要求,高 溶接性材料選定 溶接施工;溶 接欠陥防止技術,材 質劣化の防止施工 構造設計;構 造的応力集中部の排除設計 などが主要な考慮要因となる.こ れらをいかに制御 し,ま た,総 合的にどうあるべきかについて研究さ れてきたのが破壊防止のための溶接破壊研究であ り,そ れが,多 くの波及的影響と技術向上の契機を 与えてきた. これまでの例を見るとき,表1に 代表例を示すよ うに,破 壊事例などが材料開発に結び付いてきた例 も多いが,問 題となるのは,壊 れないことが常識 と なったときに,そ の開発の契機,そ の背景がしばし ば忘れられることである. 本レビューは,溶 接構造の脆性破壊を取り上げ, 破壊に関する研究の流れについて振 り返るととも に,溶 接力学の分野で現在話題 となっている破壊に 関するいくつかの間題を取り上げ,ま た,そ の研究 が今後の溶接 ・材料技術に果たすべき役割などにっ いてまとめたものである. *原 稿 受 付 平 成5年8月20日 **正 員 大 阪 大学 工 学 部Member,Faculty of Engineering,Osaka,University