Status Display of Unmanned Construction Machine for Initial Response of Sediment Disasters: ― 1st report: Initial Experiments of Information Acquisition System by Multi-Rotor UAV with a Wired Power Feeding System Mounted on an Unmanned Construction Machine ―@@@―第一報:有線給電式マルチロータ機を用いた建設機械周囲の情報取得試験―

火山噴火後の土石流災害や集中豪雨による土砂災害の発生に対 し,掘削,押土,盛土,土砂運搬等の復旧作業に係る緊急作業が 期待される.これらの災害現場は,人の立入りが困難若しくは, 人命に危険を及ぼす可能性があるため,人が搭乗しない建設機械 を用いた無人化施工技術の利用が有用である.この無人化施工技 術は,雲仙普賢岳の砂防堰堤工事に利用され,この 15年で大き な進歩を遂げてきた [1].しかしながら,復旧のフェーズの中で も,特に,発災から 1ヶ月以内の,「二次災害防止のための最低限 の措置を目指した応急復旧」については,熟練オペレータでも, その作業は困難を極める.これは,対象環境の情報不足といった 問題に加え,情報を取得するセンサの設置が困難であることが大 きな要因である.例えば,視覚情報を用いた無人化建設機械の遠 隔操作に有用となる無人カメラ車は,災害初期段階においては, 希望の位置に設置することができるとは限らない.よって,建設 機械に搭載したセンサのみを用いて,できる限り周囲の環境情報 の取得を行うことが望ましい.さらに,不整地環境において作業 を行う際,オペレータに対し,三次元環境情報ならびに建設機械 の転倒可能性に関する提示を行うことができれば,転倒防止に効 果があることも期待できる. そこで,筆者らは,ImPACT タフロボティクスチャレンジの 公募研究助成を受けるとともに,土木研究所の協力を得て,発災 から 1ヶ月以内の,二次災害防止のための最低限の措置を目指し た応急復旧における,無人建設機械の周囲の環境情報と建設機械 自体の状態を提示する手法の研究開発を行う.具体的には,以下 の 3点に関する研究開発を進めることとした.