PRIMARY ANGIOSARCOMA OF THE BREAST-A REPORT OF TWO CASES-

乳腺血管肉腫2例を報告する.7cmの右乳房腫瘤で発症した28歳女性と,10cmの腫瘤で右乳房切除を受けた14カ月後に対側に2cmの腫瘤を認めた44歳女性である.いずれも造影MRIで早期濃染と造影遷延を認めた.日本における自験例を含む47例の集計(1932年~2007年)では,平均年齢39歳,平均腫瘍径8.3cmで42例(89.4%)に乳房切除が行われ,腋窩リンパ節転移はなかった.平均観察期間24.2カ月で30例(63.8%)が遠隔再発し,20例(42.6%)が死亡していた.Kaplan-Meier法による解析では診断時腫瘍径2cm以下の症例は2cmを超える症例に比べ有意に予後が良好であった.