Visual Information Processing in Humans

パターン刺激による事象関連電位(Pattern ERP)の脳電図と電位発生源をPattern VEPおよびERPと比較した。Pattern ERP, Pattern VEPは視角30分の市松で,ERPはodd-ball課題(奇数の出現回数)で誘発した。正常人5例ずつの加算データを分析した。Pattern VEPの脳電図は,後頭の皿型陽性帯電(P100),側頭領域の陰性帯電(N145),頭頂領域の陽性帯電(P200)を示した。電源はP100は後頭,P200は頭頂深部領域にあった。ERPの脳電図は,頭頂領域の陽性帯電が2回(P200,P300)出現した。電源はいづれも頭頂深部領域であった。Pattern ERPの脳電図は後頭領域の皿型陽性帯電(P100),頭頂領域の陽性帯電(P200),頭頂領域の陽性帯電(P300)を示した。電源は後頭領域(P100)と頭頂深部領域(P200,P300)に認めた。Pattern ERPにより,Pattern VEPおよびERPの主要成分が観察できる可能性が示唆された。図形覚の情報処理は後頭領域,側頭領域の順にすすみ,大脳深部構造物で認知,判断等の高次処理を行って成立すると考える。