A case of lymphangiosarcoma on the cheek

63歳, 男性。2007年9月頃から左頬部が腫脹してきた。2008年1月より近医皮膚科で丹毒として抗生剤で加療されたが軽快しなかったため, 3月に皮膚生検を施行された。病理組織学的に, 脈管肉腫が疑われ, 当院紹介入院となった。初診時, 左頬部に浸潤を触れるびまん性の腫脹があり, 明らかな紫斑などの出血性病変は認められなかった。組織学的には, 異型を伴う腫瘍細胞が管腔を形成して増殖しているが, 組織内出血や管腔内の赤血球はほとんど認められなかった。免疫染色ではCD34陰性, CD31陽性, D2-40陽性であった。これらの臨床所見と組織学的所見から, リンパ管肉腫と診断した。パクリタキセル(175mg/m2)の投与, 70Gyの局所電子線照射を行い, 腫瘍は縮小傾向となった。現在も外来にてmonthlyパクリタキセル投与を継続中である。診断に関して, 文献的考察を加え報告する。