Characterization of Nitrogen-doped Titanium Oxide Photocatalyst Activated by Visible-light.

2.作製方法と光触媒特性 近年,酸化チタンを代表とする光触媒は,防汚,親 水,環境浄化等の観点から各種用途への利用が拡大して きている。しかしながら,酸化チタン材料は,太陽光下 または紫外光源下では光触媒活性が発現するものの,紫 外線がほとんどない環境下では活性が発現しない。そこ で,紫外光のみならず可視光によっても活性を呈する材 料が望まれていた。 我々は,この観点から,光触媒を室内や車室内へ用途 拡大するため,数年前から新たなコンセプトに基づき, 可視光応答型光触媒を研究開発してきた。その中で,TiO2 結晶の酸素の一部をアニオンである窒素で置換した TiO2-xNx材料が,紫外光照射下での活性は維持したまま, 波長 520 nm以下の可視光照射下においても光触媒活性 を有することを明らかにした。 本報告では,TiO2-xNx光触媒材料の作製方法と特性を 紹介したあと,この材料の結晶構造,組成,状態等を評 価解析し,上記に示した構造を導きだした考察について 述べる。