MULTIPLE PRIMARY MALIGNANCIES-COMBINATIONS OF LARGE BOWEL AND OTHER ORGANS

は じめ に 近年わが 国の悪性腫瘍 に よる死亡 は死 因の大 きなもの になってきた.大 腸癌 につ いていえばそ の発生頻度 は増 加 してきているが,一 方診断技術や治療法 の進歩 もあっ て,治 癒切除例 の5年 生存率 は 結腸癌78.8%,直 腸癌 68.6%と その治療成績 は向上 している.そ して非癌死例 は全 く癌に罹患 しなか った一般人 とほ ぼ同 じ頻度で,同 じような原 因で死亡 してい る1).こ の中には大腸癌以外 の他 の癌に よ り死亡す る ものが相 当数み られ る ように な り,重 複癌 の存在が大腸癌患者 の治療後 の予後を左右す る1つ の因子 として考え な くては ならない時期にな った と思われ る.そ こで今回,大 腸癌 と他臓器癌 との重複例 について検討 した. 対 象 1965~1978月 までに 当科で 扱 った 大腸癌 のprimary caseで 大腸腺腫症を 除 いた 症例を対象 とし,重 複癌 の