EFFECT OF THE HOKKAIDO NANSEI-OKI EARTHQUAKE ON VARIATION OF TRAVEL DEMAND

本研究は, 都市防災や道路計画に資するために震災地域における交通需要の変動メカニズムを究明することを目的としたものである. このために, 平成5年7月の北海道南西沖地震を対象として檜山支庁管内の住民と運輸会社を対象にして, アンケート調査によりパーソントリップと車両の運行特性を調査した. この結果, 地震発生当日には, 平常時の1日トリップ数の45.5%に相当する避難トリップが1時間の間に集中し, そのうち56%が乗用車によつて避難しており, 地震後, 登校・出勤目的のトリップは減少し, 業務・買い物目的のトリップは増加していることがわかった. 地震後の交通需要の変動要因としては, 職業と年令が大きな影響を及ぼし, 特に, 販売・運輸・学生・教育・無職の職業と20代・30代の年令層において交通需要変動幅が大きいことがわかった.