Analysis of Graphic Science Lectures Based on Students' Evaluation

東京大学教養学部における図形科学講義について学生による授業評価結果に基づいて分析を行った.主要な分析結果は以下のとおりである.1) 図形科学に対する学生の授業評価は, 他の理科系基礎科目 (物理, 化学, 生物) と同程度であり, 数学に比べてやや高い.2) 図形科学は複数の教師により講義されているが, 学生による授業評価結果には教師間にかなりの差がある.3) 「難度」, 「説明のわかりやすさ」, 「興味の持ちやすさ」と「総合評価」の間には強い相関がある (相関係数は, それぞれ, -0.55, 0.94, 0.93) .また, 「総合評価」と履修率の間には強い相関がある (相関係数: 0.73) .4) 学生による授業評価結果を教師個人に戻すだけでは授業改善に結びつきにくく, 部会会議等で議論することが必要である.