A Prototype Magnet Brushless Motor

1. ま え が き 筆 者 は以前,放 射 状異 方性Nd系 希 土類磁 石 リング を低 慣 性 永久磁 石 回転 子 モ ー タへ 適用 した こ とが あ る{1)(21。こ のた びは,磁 石体積 を一 層小 さ くす る とと もに温度 上昇 な どによ る減磁 の 影響 を減 らすた め に,Nd系 希土 類磁 石 を 永 久磁 石 および半 永久磁 石 として用 いた磁 石 ブ ラシ レスモ ー タを試作 した。 こ こに,各 磁 石 の定義 と して は次の よ う であ る。 (1) 永久 磁石 とは,着 磁 に よる磁 束 を比較 的長 時間 に わた って利用 す る場 合 の磁石 をい う。 (2) 半永 久磁石 とは,比 較 的短 時間 の減磁 磁束 を繰 り 返 し着磁 す る こ とに よって再生 して利 用 す る場 合 の磁 石 を い う。 (3) ヒステ リシス磁 石 とは,定 格 電 流 によ る磁 気 ヒス テ リシス を利 用す る場合 の磁石 をい う。 ここで は,試 作 モー タの原理,構 造,ト ル ク特性,等 価 回路 な どを述 べ る。 2.試 作 モ-タ の原 理 ・構造 お よび仕様 ・性能 〈2・1〉原 理 ・構造 試 作 モー タの駆 動方 法 と して は, トル ク角 が π/2の 場 合 の トル クの み を利 用 す る直 軸繰 り 返 し着磁 ・横 軸可 変電 流 の 自励駆 動方 式03)を採 用 す る。 た だ し,回 転 子磁 石 は前 もって初期 着磁 され る もの とす る。 ゆ えに,低 温で は固有 保磁 力(iHc)が 大 き くて繰 り返 し着 磁 が 有効 に作 用 せ ず に永 久磁 石 と して 動 作 し,高 温 で は ピ猛 が小 さ くな って繰 り返 し着磁 が 有効 に作用 して半 永久 磁 石 として動作 す る ことにな る。 また,図1に 回転 子構 造 を示 す。 その特徴 な どは (1)磁 石長1は,繰 り返 し着 磁時 に固 定子 鉄心 で磁気 飽和 が生 じない よ うに,あ ま り長 くしな い ように設計 す る 必 要が あ る。 (2)界 磁 リング は,固 定 子 ス ロ ッ トに よる磁 石 のパ ー ミア ンス係 数の低 下 と,固 定子起 磁力 によ る最 大減磁 界 を 抑 え るた めの もので あ る。 (3)界 磁 リング は薄 いので,ス ロ ッ トに基 づ く空間 高 調波 によ る回転 子 の局部 渦電 流 に よる トル ク低 下 を減 らす 効果 もあ る。 な お,こ の トル ク低 下 は磁石 の 固有抵 抗 が比 較的 大 きい(約150μ Ω・cm)こ とか ら無視 で き る程度 の も の で あ る 。