Assembly of a new gas-diffusion unit and its application to the determination of total carbonate and ammoniacal nitrogen by FIA.

今回新たに多孔質PTFE(polytetrafluoroethylene)チューブを分離膜とするガス透過装置を試作し,その性能について総炭酸定量用FIA装置を用いて検討した.新しいガス透過装置は組み立てが簡単で,前回製作のものに比べ,約10%の感度向上が達成され,更にピークのテイリングも減少した.本装置を組み込んだFIAにより環境水中の総炭酸,アンモニア態窒素の定量が可能である.いずれの場合もpH変化に伴うクレゾールレッドの呈色変化を測定に利用した.本法によれば多孔質ガス透過チューブ長8cmのとき,172mg dm-3(4×10-3mol dm-3)以下の総炭酸を1時間当たり20試料,3.6mg dm-3(2.6×10-4mol dm-3)以下のアンモニア態窒素を1時間当たり30試料の速さで測定できた.この際の検出限界(S/N=3に相当)は総炭酸の場合,0.96mg dm-3(2×10-5mol dm-3),アンモニア態窒素の場合は30μg dm-3(2×10-6mol dm-3)であった.