A Case of Aortic Stenosis with Idiopathic Thrombocytopenic Purpura and Mixed Connective Tissue Disease

特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura;以 下ITP)は,自 己の血小 板に対する抗血小板抗体が産生され,血 小板の著 明な減少 をきたす疾患であ り,ITPを 合併 した開 心術の際には,血 小板減少による出血傾 向などに 対 して充分な配慮が必要である。 また,混 合性結 合織病(Mixed connective tissue Disease;以 下 MCTD)は,全 身性エ リテマ トーデスと全身性硬 化症および皮膚筋炎の症状が,同 一患者に同時ま たは経過 とともに認められる疾患であるが,肺 高 血圧 を合併 した場合にはステロイ ドの投与も必要 となる疾患であり,慎 重な経過観察を要す。今回 われわれは,MCTDにITPを 合併 した大動脈弁狭 窄症に対 し,術 前に大量γ一グロブ リン投与後,大 動脈弁置換術 を施行 し,良 好 な結果 を得たので, 若干の文献的考察 を加えて報告する。