Development of Full Automatic Production System of Multilayer Printed Wiring Board

多層プ リン ト配線板の製造プロセスはきわめて複雑で自 動化が困難なため,従 来世界各国とも程度の差はあれ,労 働集約型の生産形態をとっているのが一般的である。 もし 高度な技術で単純労働を自動化 し,ク リーンな環境の工場 で低 コス ト生産ができたら,将 来の業界に明るい展望が開 かれ る。ファナックは約4年 間にわたりこの困難な課題に 挑戦 し,最 先端のED法 ・ダイレク トプレーテ ィング法 ・ 積層法等の製造技術 を確立 し,ま た,高 度な自動化技術に よって無人機仕様の各種加工装置 をシステム化 してライン を構築 した。そしてホス トからの生産指令で,自 動搬送車 が倉庫か ら基材 を最初の内層回路形成装置 に供給すると, 後は連続す る各工程 を停滞な く加工 ・搬送 されて出荷検査 まで全自動で完了す る。ワークと治工具 にはIDコ ー ドが付 いているので,物 と情報の流れが一体化 され,自 動加工と 共に生産管理のペーパーレス化 も実現できた。こうしてい まだ例のない全自動の多層プ リン ト配線板工場が完成 し, 低コス ト・短納期 ・高歩留 りでフル操業を続けている。こ れ らは,プ リン ト板事業の空洞化回避 と生 き残 りに1つ の モデルを提供するものであると考え,本 誌に寄稿 した。困 難な環境の中で奮闘中の,関 係各位の参考になれば幸いで ある。